新年度の更年期症状とうつ|春の体調不良対処法

新年度のこんなん(困難)を乗り切る〜春の更年期とうつと体調変化〜
桜が咲き、新しい風が吹き始める春。みんなにとって新たなスタートの季節ですが、この時期特有の心と身体の変化に戸惑う女性も少なくないのではないでしょうか。特に40〜50代のわれら更年期世代にとって、春はさまざまな「こんなん(困難)」が重なる季節でもあるのです。
今回は、春の環境変化と更年期症状・うつの関係、そしてこの季節特有の体調変化への対処法について、私自身の経験を交えながらお話ししますね。
春と更年期とうつ — 見えない三重苦
春の環境変化がもたらすストレス
4月は日本の多くの職場や学校で、新年度が始まる時期。新しい仕事環境、新しい人間関係、新しい責任。この「新しさ」の連続が、私たちの心と身体に想像以上の負担をかけています。
私の場合、46歳の4月26日にうつの症状が急激に現れたのは、決して偶然ではなかったと今は理解しています。新年度のプレッシャーが約1ヶ月間蓄積した結果、心と身体が「これ以上無理」と悲鳴を上げたのでした。
ホルモンバランスの季節的変動
更年期の女性にとって、春は特にホルモンバランスが乱れやすい時期だと言われています。日照時間の変化や気温の上昇によって、すでに不安定なホルモンバランスがさらに揺らぎます。
42歳で「60代の閉経後のホルモン量」と診断された私の場合、春になると不眠がさらに悪化し、日中の倦怠感も強くなりました。「春だから」と軽視せず、この季節特有の身体の変化にも目を向けることが大切です。
見えない痛みを抱える心の揺らぎ
春は「新しい出発」や「希望」の象徴とされることが多いため、この時期に心が沈むことへの罪悪感や自己否定感も生まれやすいものです。
「春なのに~、私だけゆううつ」
「まわりの張り切りについていけないのを見せてはならない」
「元気なふり、笑顔が一番、おばさんは真顔がコワイのだ」
そんな思いが、さらに心を重くしていくスパイラルに陥りがちです。
春特有の身体症状と更年期の重なり
花粉症と更年期症状の混合ミックス — 4月の二重苦
春の悩みといえば、多くの人が苦しむ花粉症。くしゃみや鼻水、目のかゆみなどの症状は、それだけでも辛いものです。私自身、3年前から舌下免疫療法を試しているものの、とくに4月はスギ花粉からヒノキ花粉へと移行する時期は点鼻薬、飲み薬、目薬のトリプルディフェンスでも症状が長引きがちです。
更年期のわたしたちにとって、これらの症状は単なる「花粉症」以上の意味を持ちます。のどの痛みやイガイガ感も加わり、日々の生活の質が著しく低下することも。更年期に入ると免疫系のバランスが崩れやすくなり、これまで軽度だった花粉症が突然重症化したり、初めて花粉症になったりすることも少なくありません。
症状緩和のために花粉症用メガネを試してみたのも、この頃です。見た目を気にして最初は躊躇しましたが、目のかゆみが劇的に減り、「見た目よりも快適さ」を優先する大切さを学びました。この時期はコンタクトとは無縁になります。
また、花粉症の薬と更年期治療の薬の併用による副作用の心配も出てきます。市販薬に頼るよりも、更年期治療を行っている医師や耳鼻科に相談することをおすすめします。おくすり手帳で飲み合わせもチェックしてもらいましょ。
脇汗と体温調節の乱れ
春の気温変化は、更年期特有の「ホットフラッシュ」や「のぼせ」を悪化させることがあります。特に気温の日内変動が大きい春先は、体温調節が追いつかず、突然の発汗や脇汗に悩まされることも。
私の場合、春になると脇染みが気になり始めます。制汗剤を使いすぎると肌荒れにつながることもあり、これも更年期特有の「こんなんどうしたらええ?」のひとつです。みなさん、どうされてますか?
首の冷えという矛盾
春は暖かくなってきたのに、なぜか首や肩が冷えるという矛盾した症状も、更年期世代には多く見られますよね。これは、血行不良や自律神経の乱れからくる症状かもしれません。
私も春先、日中は汗をかくのに、夕方になると首周りが急に冷えて、首こりや頭痛につながることがあります。夏以外の就寝前には、ネックウォーマーは必須です。春だからといって首元の保温を怠らないことが、思わぬ体調不良の予防になります。
新年度のこんなん(困難)を乗り切るための私の工夫
春の身体変化に合わせたセルフケア
花粉症対策と症状緩和
花粉症対策として、帰宅後すぐに洗顔・うがい・着替えを習慣化しました。特に、のどのイガイガ感には温かいハーブティーが効果的です。ついつい、ビール飲みたくなっちゃうんですけどね。また、花粉症と更年期が重なると喉の乾燥も悪化するため、保湿成分が豊富な化粧水を首元にも使うようになりました。年齢は首に出ますから。
私が重宝しているのは、鼻のツボ押しです。鼻の両脇にあるツボを優しく押すだけで、くしゃみが和らぐことがあります。独断ですが、乳酸菌サプリも取り入れました。腸内環境を整えることで免疫バランスの改善を目指し、できれば自律神経も整ってくれることを願っています。
体温調節の乱れへの対応
脇汗対策には、吸水性の高い素材の服を選ぶようになりました。
首の冷え対策としては、春でもストールやスカーフを手放せません。特に気温差のある日は、薄手のストールを常に持ち歩くようにしています。
「春だから元気なはず」にバイバイ
「春は明るく元気に」という社会的プレッシャーから自分を解放することも大切です。私は日記に「今日の気分」を素直に書き出すようにしました。気分が落ち込んでいるときは「今日は曇り空」と記し、それを認めるだけで少し気持ちが楽になります。可視化、ですね。
新年度のプレッシャーの中でうつと向き合う
「新しさ」のストレスを認識する
新年度が始まると、新しい環境や人間関係、責任が増えることがあります。「新しさ」がストレスの原因になることを自覚しましょう。私の場合、新しいチームに配属された年は特に注意深く自分の心と身体の変化を観察するようにしています。
うつのサインを見逃さない
うつの前兆は、人によってさまざまです。私の場合は、お風呂で急に泣けてくる、夜中に何度も目が覚める、急に眠くなる、一点を見つめるといった変化がサインでした。これらのサインを見逃さず、早めに対処することが大切です。
専門家のサポートを求める勇気
うつの症状を感じたら、一人で抱え込まず、専門家に相談しましょう。私のときは、46歳の春に急激に症状が出たとき、GW前だったこともあり、医療機関に繋がるまでの6日間は本当に辛かったです。今思えば、もっと早く助けを求めれば良かったと思います。
春を、そして新年度をゆるゆると生き抜こう♪
更年期とうつを抱えながら春を迎えるわたしたち
この季節に感じる不調や心の揺らぎは、わたしたちみんなのものです。とくに40〜50代の女性にとって、ホルモンバランスの変化、新年度のプレッシャー、季節特有の身体症状が重なる春は、まさに「三重苦」の時期かもしれません。
でも、何よりも大切なのは、この「こんなん(困難)」を言葉にし、認め、そしてできることから対策を取っていくこと。そうすることで、春の日差しのような穏やかな日々も訪れると信じています。
「困難な日も、こんなんな日も」
── こんなんさん
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*「こんなんな日も」とは、「こんなん出た」、「こんなんいるー?」など、関西弁から取りました。ただ、管理人は関西人ではありません…。
⚠️ 免責事項 ⚠️
本記事の内容は、管理人の個人的な体験談であり、医学的なアドバイスや診断に代わるものではありません。更年期の症状や対処法には個人差があります。心配な症状がある場合は、必ず医療機関を受診し、医師にご相談ください。