カラダの変化

夏服が入らない絶望〜1年で変わった更年期ボディと自律神経の関係〜

konnansan

夏服が入らない絶望〜1年で変わった更年期ボディと自律神経の関係〜

Contents
  1. 〜クローゼットの前で立ち尽くした朝の出来事〜
  2. ■ 更年期ボディの変化〜「何もしてないのに太る」の正体〜
  3. ■ 自律神経の乱れが体重に与える複合的影響
  4. ■ メンタルヘルスと体重の複雑な関係〜「心の食べすぎ」
  5. ■ わたしの1年間の体重変化〜恥ずかしい記録公開〜
  6. ■ 体型変化への対処法〜完璧を求めない現実的アプローチ〜
  7. ■ ファッションとの新しい付き合い方〜体型カバーの知恵〜
  8. ■ 自律神経を整える生活習慣〜体重管理の土台作り〜
  9. ■ 医療機関との上手な付き合い方〜専門家のサポート活用〜
  10. ■ おわりに:「変化する体」との新しい付き合い方
  11. 参考文献・出典

〜クローゼットの前で立ち尽くした朝の出来事〜

「困難な日も、こんなんな日も」の管理人、こんなんさんです。

先日の朝、クローゼットから去年の夏服を引っ張り出して愕然…。お気に入りのワンピースのファスナーが上がらない!「えっ、これ本当にわたしの服?」と、まさか縮んだんじゃないかとタグを確認してしまいました。

でも現実は厳しく、明らかにわたしの体が変わっていたんです。1年前は普通に着られていた服が、今や「無理して着ると苦しい」状態に…。

体重計に乗ってみると、去年より9キロも増加。「えーっ!なんで?そんなに食べてないのに…」と、まさに絶望のどん底でした。

今日は、更年期とメンタルヘルスが引き起こす「体重・体型変化」について、わたしの恥ずかしい実体験も含めてお話ししたいと思います。同じような体験をしている方、あなたは一人じゃありませんよ…。


■ 更年期ボディの変化〜「何もしてないのに太る」の正体〜

基礎代謝の低下が引き起こす体重増加

「食べる量は変わってないのに太る」—これ、更年期あるあるですよね。実は、これにはちゃんとした医学的理由があるんです。

更年期に入ると、エストロゲンの減少により基礎代謝が大幅に低下します。基礎代謝とは、何もしなくても消費するエネルギーのことで、これが下がるということは「同じ生活をしていても太りやすくなる」ということなんです。

更年期による基礎代謝の変化

  • 20代:基礎代謝約1,180kcal/日
  • 40代前半:基礎代謝約1,140kcal/日
  • 40代後半:基礎代謝約1,110kcal/日
  • 50代:基礎代謝約1,080kcal/日

つまり、20代と50代では一日約100kcalの差が!これは毎日ご飯茶碗半分程度のカロリーに相当します。1ヶ月で約3,000kcal、年間で約36,000kcalの差。体脂肪1kgが約7,200kcalなので、理論上は年間5kg程度の体重増加につながる計算です。

わたしの場合、47歳で更年期症状が本格化してから、「あれ?なんか食後のお腹が引っ込まなくなった」「夕方になると顔がパンパン」という変化を感じるようになりました。

内臓脂肪がつきやすくなる恐怖

更年期の体重増加で特に厄介なのが「内臓脂肪」の増加です。エストロゲンには内臓脂肪の蓄積を抑制する働きがあるため、その減少により内臓脂肪がつきやすくなるんです。

エストロゲン減少による体型変化

  • 皮下脂肪から内臓脂肪へ:女性らしい丸みから「りんご型」体型に変化
  • ウエスト周りの変化:「くびれ」が消失し、寸胴体型に
  • 脂肪の分布変化:お腹周り、背中、二の腕に脂肪がつきやすく
  • 筋肉量の減少:基礎代謝のさらなる低下を招く

わたし自身、「あれ?ベルトの穴が一つずつ緩くなってる…いや、きつくなってる!」と気づいたのが、この体型変化の始まりでした。特にお腹周りの変化は顕著で、座ったときにベルトに肉が乗っかるようになって、「これがいわゆる中年太りか…」と実感しました。


■ 自律神経の乱れが体重に与える複合的影響

ストレスホルモン・コルチゾールの暴走

更年期とうつ症状が重なると、自律神経のバランスが大きく崩れます。この乱れが、体重増加にも大きく影響するんです。

特に問題となるのが「コルチゾール」というストレスホルモンの過剰分泌。慢性的なストレス状態では、このコルチゾールが食欲を増進させ、特に糖質への欲求を強めることが医学的に確認されています。

コルチゾール過剰による影響

  • 食欲増進:特に甘いものや炭水化物への渇望が強まる
  • 脂肪蓄積促進:内臓脂肪として蓄積されやすくなる
  • 筋肉分解:基礎代謝の低下を加速
  • 血糖値上昇:インスリン抵抗性を引き起こし、さらに太りやすく
  • 睡眠の質低下:回復機能の低下で代謝が悪化

わたしの場合、うつ症状がひどかった時期は、特に夜中に甘いものが欲しくなって仕方ありませんでした。「疲れてるから糖分補給」と言い訳しながら、夜9時過ぎにアイスクリームやチョコレートを食べる生活…。今思えば、これがコルチゾールの仕業だったんですね。

睡眠不足が引き起こす「レプチン抵抗性」

更年期の不眠症状も、体重増加に大きく関わっています。睡眠不足になると「レプチン」という満腹ホルモンの働きが鈍くなり、いくら食べても満足感を得られなくなるんです。

睡眠不足による食欲調節異常

  • レプチン減少:満腹感を感じにくくなる
  • グレリン増加:空腹感を感じやすくなる
  • 食事時間の乱れ:夜食や間食が増える
  • 糖質依存:疲労回復のため糖分を欲しがる
  • 代謝機能低下:脂肪燃焼効率が悪化

「夜眠れない→朝起きられない→朝食抜き→昼食ドカ食い→午後眠い→夜食べ過ぎ→また眠れない」という悪循環に陥っていました。特に、睡眠不足の日は「疲れてるから」という理由で、普段の1.5倍は食べてしまっていた気がします。


■ メンタルヘルスと体重の複雑な関係〜「心の食べすぎ」

うつ症状による「エモーショナル・イーティング」

うつ状態になると、感情をコントロールするために食べ物に頼ってしまう「エモーショナル・イーティング」が起こりやすくなります。

わたし自身、気分が落ち込んだときや不安な時に、無意識にお菓子に手が伸びていました。「食べることで一時的に気分が良くなる」→「でも後で罪悪感」→「また落ち込んで食べる」という負のスパイラル。

エモーショナル・イーティングの特徴

  • 感情的な食欲:空腹ではないのに食べたくなる
  • 特定の食品への依存:甘いもの、脂っこいもの、スナック菓子など
  • コントロール不能感:「やめなきゃ」と思いながら止められない
  • 罪悪感の増幅:食べた後の自己嫌悪がうつ症状を悪化
  • 秘密の食事:家族に隠れて食べることも

特にひどかったのは、在宅ワーク中の「ながら食べ」。パソコンに向かいながら無意識にお菓子を食べ続け、気づいたら袋が空っぽ…なんてことが日常茶飯事でした。

薬物治療の副作用も考慮すべき要因

うつ病の治療で使用する抗うつ薬の中には、体重増加を副作用として引き起こすものもあります。

私が服用していた薬も、主治医から「体重増加の可能性がある」と説明されていました。実際、薬を始めてから明らかに食欲が増し、特に炭水化物への欲求が強くなったんです。

ただし、これは薬のせいだけではなく、うつ症状の改善により食欲が回復した結果でもあります。「薬のせいだから仕方ない」と諦めるのではなく、主治医と相談しながら対策を考えることが大切ですね。


■ わたしの1年間の体重変化〜恥ずかしい記録公開〜

月ごとの体重変化と症状の関連

恥ずかしながら、この1年間の体重変化を公開します…。

わたしの体重変化記録

  • 2023年8月:58kg(更年期症状自覚前)
  • 2023年11月:61kg(ホットフラッシュ開始)
  • 2024年1月:63kg(不眠症状悪化)
  • 2024年3月:64kg(うつ症状で通院開始)
  • 2024年5月:65kg(薬物治療開始)
  • 2024年8月:67kg(現在)

1年間で9kg増加…。数字で見ると改めてショックです。でも、この変化には明確な理由があったんです。

各時期の特徴

  • 初期(8-11月):ホットフラッシュによる疲労で間食増加
  • 中期(11月-3月):不眠による食事リズムの乱れ、夜食習慣
  • 後期(3月-8月):うつ症状による過食、薬の副作用

服のサイズ変化と心理的ダメージ

体重増加以上にショックだったのが、服のサイズ変化です。

サイズ変化の実態

  • トップス:Mサイズ → Lサイズ(一部LLサイズ)
  • ボトムス:9号 → 11号(一部13号)
  • 下着:C70 → D75(アンダーも変化)
  • :23.5cm → 24.0cm(むくみの影響)

特にショックだったのは、大切に保管していた「勝負服」が全く入らなくなったこと。結婚式や同窓会用に取っておいた服が、すべて「過去の遺物」になってしまいました。

鏡の前で「入らない服」と格闘する時間が増え、朝の支度に30分も余計にかかるように。「何を着ても似合わない」「どの服もきつい」という状況で、外出すること自体が憂うつになっていました。


■ 体型変化への対処法〜完璧を求めない現実的アプローチ〜

「元に戻す」より「今を受け入れる」発想転換

最初は「絶対に元の体重に戻す!」と意気込んでいましたが、更年期の体の変化を理解するうちに、考え方を変えました。

発想転換のポイント

  • 完璧な体重管理は不可能:ホルモン変化は自然な現象
  • 健康維持が最優先:見た目より体調を重視
  • 段階的な改善:急激な変化は体に負担
  • 自分に優しく:自己批判より自己受容
  • 服装の工夫:体型をカバーする着こなし

「20代の体型に戻そう」ではなく、「47歳の今の自分が健康で快適に過ごせる体型を目指そう」という目標設定に変更。これだけで、かなり心理的負担が軽くなりました。

無理のない食事管理と運動習慣

完璧なダイエットは続かないので、「無理なく続けられる」ことを重視した生活習慣の改善を始めました。

わたしの現実的な改善策

食事面

  • 極端な食事制限はしない(リバウンドの原因)
  • 夜9時以降の食事を控える
  • 野菜を先に食べる「ベジファースト」
  • 水分摂取を意識的に増やす
  • 罪悪感を持たずに楽しく食事

運動面

  • 1日20分の散歩から開始
  • エレベーターより階段を選ぶ
  • デスクワーク中の軽いストレッチ
  • YouTube動画でヨガ(10分程度)
  • 完璧を求めず「やらない日があってもOK」

劇的な効果はありませんが、3ヶ月続けて体重は3kg減。何より、体調が安定して気分も前向きになったのが大きな収穫でした。


■ ファッションとの新しい付き合い方〜体型カバーの知恵〜

「隠す」より「活かす」ファッション哲学

体型が変わったからといって、オシャレを諦める必要はありません。むしろ、新しい自分に似合うスタイルを見つける機会だと考えるようになりました。

体型変化に対応するファッションのコツ

  • ウエスト位置の工夫:ハイウエストやエンパイアラインを活用
  • 素材選び:ストレッチ素材やドレープ性のある生地
  • 色と柄の効果:縦のラインを強調する柄や色使い
  • アクセサリー活用:視線を上に向けるネックレスやスカーフ
  • 重ね着テクニック:カーディガンやジャケットでシルエット調整

わたしが最近ハマっているのは「ワンピース+カーディガン」のコーディネート。ウエスト周りをカバーしながら、女性らしいシルエットも保てるんです。

新しい服選びの基準

以前は「見た目の可愛さ」重視でしたが、今は「着心地と機能性」を最優先にしています。

新・服選びの基準

  • 着心地:一日着ていても疲れない
  • 動きやすさ:家事や仕事に支障がない
  • 洗濯しやすさ:メンテナンスが簡単
  • 体温調節:ホットフラッシュに対応できる
  • 自分らしさ:着ていて気分が上がる

「高い服を無理して買うより、安くても自分に合う服を複数枚」という発想に変わってから、ワードローブがすっきりし、朝の服選びも楽になりました。


■ 自律神経を整える生活習慣〜体重管理の土台作り〜

睡眠の質改善が体重安定の鍵

体重管理で一番効果を感じたのは、実は睡眠の質改善でした。良質な睡眠が取れるようになると、食欲も安定し、代謝も改善されたんです。

睡眠改善のための工夫

  • 寝室環境の整備:遮光カーテン、適切な室温設定
  • 就寝前ルーティン:入浴、読書、アロマなど
  • カフェイン制限:午後3時以降は控える
  • スマホ断ち:就寝1時間前からはスマホを触らない
  • 規則正しい起床:毎日同じ時間に起きる習慣

特に効果的だったのは「就寝前のカモミールティー」。リラックス効果があり、自然と眠くなるんです。睡眠の質が改善されると、翌日の食欲も安定し、無駄な間食が減りました。

ストレス管理と体重の関係

ストレスが減ると、コルチゾールの過剰分泌も抑えられ、体重が安定することを実感しています。

わたしのストレス管理法

  • 深呼吸の習慣:4-7-8呼吸法を1日3回
  • 日記を書く:感情を言語化してストレス軽減
  • 音楽を聴く:好きな音楽でリラックス
  • 入浴時間の確保:ぬるめのお湯で副交感神経を活性化
  • 完璧主義をやめる:「まあいいか」の心境を大切に

特に「完璧主義をやめる」ことが、体重管理にも良い影響を与えました。「今日は食べ過ぎちゃったけど、明日調整すればいいや」と思えるようになってから、罪悪感によるドカ食いが減ったんです。


■ 医療機関との上手な付き合い方〜専門家のサポート活用〜

体重変化を医師に相談することの大切さ

急激な体重変化は、更年期症状だけでなく他の病気の可能性もあります。わたしも不安になって、婦人科と内科の両方で相談しました。

医師への相談で得られたもの

  • 甲状腺機能検査:体重変化の原因を明確に
  • 血糖値チェック:糖尿病リスクの確認
  • ホルモン値測定:更年期症状の客観的評価
  • 薬の副作用確認:抗うつ薬の影響度
  • 適切な目標設定:医学的に妥当な体重管理計画

検査の結果、甲状腺機能は正常で、主な原因は更年期とうつ症状の複合的影響だと判明。「病気じゃなくて良かった」という安心感も得られました。

必要に応じた治療選択肢

医師と相談して、必要に応じて治療選択肢も検討しました。

検討した治療選択肢

  • ホルモン補充療法(HRT):代謝改善の効果
  • 漢方薬:防風通聖散などの体重管理サポート
  • 抗うつ薬の調整:体重増加の少ない薬への変更
  • 栄養指導:管理栄養士による食事指導
  • 運動療法:理学療法士による運動指導

わたしの場合、HRTを開始してから代謝が少し改善し、漢方薬も併用することで体調が安定しました。専門家のサポートがあると、一人で頑張るより効率的で安全ですね。


■ おわりに:「変化する体」との新しい付き合い方

夏服が入らない絶望から始まったこの1年間の体験。最初は「元に戻さなくちゃ」という焦りでいっぱいでしたが、今は「変化する体と上手に付き合う」という考え方に変わりました。

更年期の体重変化は、多くの女性が経験する自然な現象。自分を責めるよりも、今の自分に合った生活スタイルを見つけることの方が大切だと実感しています。

9kg増えた体重のうち、3kg は戻りましたが、残りの6kg についても焦らずじっくり向き合っていくつもりです。何より、体調が安定して気分も前向きになったことが一番の収穫。

「理想の体重」より「健康で快適な毎日」を優先する。そんな価値観の変化が、更年期を乗り切る大切な知恵なのかもしれませんね。

同じように体重や体型の変化で悩んでいる方、自分を責めすぎずに、小さな工夫から始めてみませんか?完璧を求めず、「今日の自分をいたわる」気持ちを大切に、一緒に乗り切っていきましょう。

みなさんは、どんな体重管理の工夫をしていますか?「これは効果があった!」「こんな服が体型カバーに良かった!」という情報があれば、ぜひコメント欄で教えてくださいね。

「困難な日も、こんなんな日も」

── こんなんさん


※この記事についてのご感想や、あなた自身の体験談などがありましたら、ぜひコメント欄でシェアしてください。みなさんの声が、次の記事の励みになります。

*「こんなんな日も」とは、「こんなん出た」、「こんなんいるー?」など、関西弁から取りました。ただ、管理人は関西人ではありません…。


参考文献・出典

注意事項: この記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の医学的判断や治療に代わるものではありません。体重や体調に関する悩みがある場合は、必ず医療機関を受診してください。

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ABOUT ME
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管理人
47歳のアラフィフです。42歳で突然の更年期と46歳でうつのダブルパンチに見舞われ、今も心療内科と婦人科にお世話になってます。気づくとホットフラッシュで汗だく、物忘れで「あれ?何しようとしてたっけ?」の連発。体のあちこちの変化に「え〜?」と驚きながらも、なんとか日々を過ごしてます。サイト名は関西弁風だけど、実は関西人じゃありません(笑)。同じような「見えない不調」で悩む同世代の皆さんと、分かち合えたらいいなと思ってます。
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