「残暑バテと更年期の疲労感を見分ける方法|夏の終わりのだるさの原因と対策」

残暑バテか更年期か分からない疲労感〜夏の終わりに訪れるどんより症状〜
〜「なんだかスッキリしない」この感覚、あなたも感じていませんか?〜
「困難な日も、こんなんな日も」の管理人、こんなんさんです。
9月に入りました。みなさんお疲れさまです。日中の暑さはまだまだ続いていますね。この時期、なんだか体調がスッキリしない方、多いのではないでしょうか。
「あれ?夏バテかな?」「それとも更年期症状が悪化してる?」先日、友人との電話で「最近なんだかどんより疲れが抜けないのよね…」という話になりました。彼女も私も47歳、更年期真っ只中。でも、この疲労感や体のだるさが、残暑によるものなのか、更年期症状なのか、はっきりしないんです。
同じような状況の方、いらっしゃいませんか?今日は、この時期特有の「なんとなく不調」について、実体験を交えながらお話ししてみたいと思います。
■ 残暑バテ?更年期?見分けがつかない症状たち
重複する症状に困惑する毎日
夏の終わりから初秋にかけて現れる不調は、実は残暑バテと更年期症状がとてもよく似ているんです。だからこそ、どちらが原因なのか判断に迷ってしまいます。
共通して現れる症状:
- 全身の疲労感とだるさ:朝起きても疲れが取れない、日中もどんより重い
- 食欲不振:食べたい気持ちがわかない、あっさりしたものしか受け付けない
- 睡眠の質の低下:寝付きが悪い、夜中に目が覚める、朝スッキリしない
- 気分の落ち込み:やる気が出ない、憂うつになりがち、イライラしやすい
- 体温調節の不調:暑いのか寒いのかわからない、汗のかき方がおかしい
わたし自身、この1週間ほど「なんだか体がだるいなあ」と感じていました。更年期世代の女性は、エストロゲンの減少により自律神経が不安定になり、ホッフラッシュや疲れやすさが生じます。これが夏の暑さと相まって、体調不良がさらに強く感じられることがあります。まさにこの状態だと思います。
残暑バテの特徴的なサイン
残暑の時期の不調は、やる気が出ない、寝汗をかく、朝すっきり起きられないなど夏の疲れと気候の変化による自律神経の乱れが原因となって起こります。
残暑バテに特徴的な症状:
- 内臓の冷え:冷たいものを摂りすぎて胃腸の働きが低下
- 温度差による疲労:エアコンと外気温の差で自律神経が混乱
- 季節の変わり目の不安定感:気圧変化に体が追いつかない
- 夏の蓄積疲労:長い間の暑さストレスが体に蓄積
- 水分・ミネラル不足の影響:汗で失った栄養素の不足が続いている
夏場に冷たいものをとりすぎたせいで内臓の冷えが原因となったり、冷房と外気の温度差が影響したり、台風や長雨の気圧変化は自律神経の乱れに繋がるのです。
更年期症状の特徴的なサイン
一方、更年期による疲労感には、ホルモン変化に特有の特徴があります。
更年期疲労に特徴的な症状:
- ホットフラッシュ:涼しい場所でも急に汗が噴き出る
- 月経周期の変化:生理が不規則になったり量が変わる
- 感情の起伏:理由もなく涙が出たり、イライラが止まらない
- 関節の痛み:特に朝起きたときの手指のこわばり
- 物忘れ・集中力低下:ブレインフォグと呼ばれる頭のもや
エストロゲンの減少によって、血管の収縮や拡張をコントロールしている自律神経が乱れることによって起こりますとされています。
■ ダブルパンチ状態の辛さ〜更年期×残暑バテ〜
自律神経の二重の負担
一番厄介なのは、残暑バテと更年期症状が同時に起こることです。更年期には、身体的な変化に加えて精神的なストレスも増えることがあります。ストレスは自律神経を乱し、体の調整機能を低下させるため、暑さに弱くなる一因となります。
ダブルパンチ状態の特徴:
- 疲労感の増強:どちらか一方の症状より格段につらい
- 回復力の低下:いつもなら2-3日で回復することが1週間以上続く
- 症状の複雑化:何が原因かわからず対処法に迷う
- 不安感の増大:「このまま秋も調子悪いのでは…」という心配
- 社会生活への影響:仕事や家事に支障をきたすレベルの不調
わたしも先週、朝から異様に疲れているのに、夕方になってホットフラッシュが続けて起こり、「もう何がなんだかわからない」状態になりました。体温調節がうまくいかず、エアコンを付けても消しても不快で、まさに八方塞がりでした。
気象変化の影響も加わる複雑さ
8月後半から9月は、台風や秋雨前線の影響で気圧変化も激しい時期です。これが更年期で不安定な自律神経にさらなる負担をかけます。
気象変化による影響:
- 気圧低下による頭痛・めまい
- 湿度変化による体温調節の困難
- 天気の変化による気分の落ち込み
- 睡眠リズムの乱れ
「天気が悪いと体調も悪い」これ、更年期世代には本当によくあることなんです。
■ 見分け方のポイントと対処のヒント
症状の出方で見分けるコツ
完全に見分けるのは難しいですが、いくつかのポイントがあります。
残暑バテの可能性が高い場合:
- 冷たい飲み物を控えると改善する
- エアコンを適切に使うと楽になる
- 9月後半になると自然に回復してくる
- 胃腸の不調が顕著(下痢、食欲不振)
- 暑い日に症状が悪化する
更年期症状の可能性が高い場合:
- 涼しい場所でもホットフラッシュが起こる
- 月経周期に異常がある
- 感情の波が激しい
- 関節のこわばりや痛みがある
- 季節に関係なく症状が続いている
今すぐできる対処法
どちらの場合でも、基本的な対処法は似ています。
生活習慣の見直し:
- 規則正しい生活リズム:毎日一定の時間に寝起きし、朝・昼・夕の食事をとるなどの規則正しい生活や、自立神経を整えてくれます
- 適度な運動:軽いウォーキングやストレッチで血行促進
- 入浴の工夫:ぬるめのお湯にゆっくり浸かってリラックス
- 食事の改善:疲労回復には、豚肉や大豆、紅サケ、ほうれん草等のビタミンB1を多く含む食品がおすすめです
環境調整:
- エアコンの設定を見直す(28度程度、除湿機能活用)
- 寒暖差対策として羽織りものを常備
- 室内の湿度管理(50-60%が理想)
メンタルケア:
- 完璧を求めすぎない
- 疲れたときは素直に休む
- 同世代の友人と話して共感を得る
■ いつ医療機関を受診すべき?
受診の目安
セルフケアでも改善しない場合は、専門医に相談することをお勧めします。
受診を検討すべき症状:
- 2週間以上続く強い疲労感
- 日常生活に支障をきたすレベルの不調
- 急激な体重減少や食欲不振
- 強いうつ症状や不安感
- ホットフラッシュが頻繁で仕事に影響
受診先の選び方:
- 婦人科・更年期外来:更年期症状が疑われる場合
- 内科:胃腸症状や全身の疲労感が主な場合
- 心療内科:精神症状が強い場合
わたしも昨年、どうしても疲労感が抜けないときに婦人科を受診しました。血液検査でホルモン値を調べてもらい、漢方薬を処方してもらったところ、2週間ほどで楽になりました。「我慢しなくていいんだ」と気づいたのも大きな収穫でした。
検査で確認できること
医療機関では、以下のような検査で原因を特定できます:
- ホルモン検査:エストロゲン、FSH値など
- 血液検査:貧血、甲状腺機能、肝機能など
- 自律神経機能検査:心拍変動解析など
■ 秋を快適に過ごすための準備
今から始める秋対策
残暑バテを予防・改善して、食欲、スポーツ、読書など素敵な秋を過ごしましょう。そのためにも、今から準備を始めることが大切です。
8月後半から始める秋準備:
- 体力の温存:無理なスケジュールは避ける
- 栄養補給の強化:夏バテで不足した栄養素を補う
- 睡眠環境の調整:涼しくなった夜に合わせて寝具を変更
- 運動習慣の再開:暑くて控えていた運動を徐々に再開
食事での体調管理:
- 冷たいものを控え、常温や温かいものを増やす
- 消化に良いもので胃腸を労わる
- 糖質をエネルギーに変えるビタミンB1が不足しがちになります。ビタミンB1が不足すると活動や回復に必須のエネルギーが作れなくなり、疲労感が増し、夏バテの症状を悪化させてしまいます
心の準備も大切
体だけでなく、心の準備も重要です。
- 「この時期は体調が不安定でも仕方ない」と受け入れる
- 完璧を求めず、今できることを大切にする
- 家族や友人に理解を求める
- 秋の楽しみを見つけて、前向きな気持ちを保つ
■ おわりに:自分の体と向き合いながら
残暑バテか更年期症状か、はっきりしない疲労感。でも、大切なのは原因を特定することよりも、今の自分の状態を受け入れて、適切にケアしていくことかもしれません。
「なんだかスッキリしない」この時期の体調不良は、決してあなただけではありません。多くの同世代女性が経験していることです。一人で頑張りすぎず、必要なときは周りに頼り、医療機関も活用しながら、この時期を乗り切っていきましょう。
そして、少しずつ涼しくなる秋に向けて、今から体と心の準備をしていけたらいいですね。「困難な日も、こんなんな日も」、自分らしいペースで過ごしていきましょう。
同じような症状でお困りの方、どんな工夫をされていますか?コメント欄で体験談やおすすめのケア方法をシェアしていただけると嬉しいです。みんなの知恵で、この時期を少しでも楽に過ごせるようになればと思います。
「困難な日も、こんなんな日も」
── こんなんさん
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*「こんなんな日も」とは、「こんなん出た」、「こんなんいるー?」など、関西弁から取りました。ただ、管理人こんなんさんは関西人ではありません…。
⚠️ 免責事項 ⚠️
本記事の内容は、管理人の個人的な体験談であり、医学的なアドバイスや診断に代わるものではありません。更年期の症状や対処法には個人差があります。心配な症状がある場合は、必ず医療機関を受診し、医師にご相談ください。
参考文献・URL
- 暑さに弱い女性必見!【夏バテ&更年期症状】一石二鳥の対策 | TRULY
https://truly-japan.com/articles/464/ - ホットフラッシュの原因・症状と対処方法|更年期障害・更年期のなやみのことなら更年期ラボ
https://ko-nenkilab.jp/symptom/hotflush.html - 残暑バテにご用心!夏の疲れと気候変化による自律神経の乱れが原因:暮らしの健康教室 – 社会医療法人社団 健生会
https://www.t-kenseikai.jp/honbu/post-4260/ - その症状、残暑バテではありませんか? – 医療相談|公益財団法人日本尊厳死協会
https://songenshi-kyokai.or.jp/consultation/archives/370 - 夏の疲れを残さず秋バテを防ぎましょう〜総合保健福祉センター「健康だより」(2024年9月)|甲佐町
https://www.town.kosa.lg.jp/q/aview/171/11306.html - 更年期にはどうして自律神経失調症のような症状が起こるのですか? | オムロン式美人
https://www.healthcare.omron.co.jp/bijin/qa/menopause_Q10.html - 自律神経失調による症状(のぼせ、ほてり、ホットフラッシュ、冷え、めまい、耳鳴り、動悸、知覚過敏) | 公益社団法人女性の健康とメノポーズ協会
https://www.meno-sg.net/health/menopause/307/ - 夏バテの原因 症状・疾患ナビ | 健康サイト
https://alinamin-kenko.jp/navi/navi_kizi_natsubate.html