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みんな同じ。尿漏れと頻尿のあれこれ

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みんな同じ。尿漏れと頻尿のあれこれ

〜更年期の女性に多い、デリケートな悩み〜

「困難な日も、こんなんな日も」の管理人、こんなんさんです。

「くしゃみで漏れちゃった」「急に我慢できなくなった」「夜間、何度もトイレに…」

今回は、なかなか口に出しにくい「尿トラブル」について、率直にお話ししたいと思います。40代を過ぎると、誰にでも起こりうる尿の悩み。それなのに、友だちにも言いづらいですよね。

更年期のわたしたちにとって、この「見えない困りごと」は、日常生活の質にも大きく影響します。今日は「尿漏れの原因と対策」について、お話しします。


■ 「ええっ、もう漏れる年齢?」更年期世代の尿トラブル

尿漏れって誰にでも起こるもの?

40代以降の女性にとって、尿漏れは決して珍しい症状ではありません。実は、40代女性の3人に1人が経験しているといわれています。出産経験があるなしに関わらず、年齢とともに起こりうる自然な変化なのです。

わたし自身、40代最初のころ「くしゃみをしたときに、ちょっと漏れた?」、「笑いすぎてちょっと漏れた」という経験が増えてきました。言いづらいですよね。

なぜ40代から増えるの?骨盤底筋の衰え

尿漏れの主な原因は「骨盤底筋」の衰えにあります。骨盤底筋とは、骨盤の底にあるハンモックのような筋肉群で、内臓や膀胱を支え、排泄をコントロールする大切な役割を担っています。

40代になると、ホルモンバランスの変化や加齢によって、この骨盤底筋が徐々に弱くなっていきます。そして、更年期に入るとエストロゲン(女性ホルモン)の減少によって、さらに筋肉の弾力性が失われやすくなるのです。

尿漏れがおこりやすいシチュエーションといえば:

  • くしゃみや咳をしたとき
  • 大笑いしたとき
  • 重いものを持ち上げたとき
  • ジャンプなど体に衝撃があったとき
  • 急いでトイレに行こうとしたとき

これらは「腹圧性尿失禁」と呼ばれるタイプの尿漏れで、腹部に圧力がかかったときに、弱った骨盤底筋が尿道をしっかり閉じられなくなることで起こります。

頻尿も気になるように…

尿漏れだけでなく、「頻尿」も40代以降に増えてくる悩みの一つです。頻尿とは、尿が十分たまっていないのに、トイレに行きたくなる状態のこと。

「映画館で何度もトイレに立ちたくなる」「夜中に何度も起きてしまう」というような経験はありませんか?

頻尿の主な原因には:

  • 骨盤底筋の衰えによる膀胱のサポート低下
  • 膀胱容量の減少
  • 更年期によるホルモンバランスの変化
  • 精神的ストレスや不安

などが考えられます。特に更年期に伴う様々な症状とうつが重なると、自律神経のバランスも崩れがちで、頻尿の症状が強まることもあるんです。

仕事中に何度もトイレに立つことへの罪悪感や、夜間頻尿による睡眠の質低下など、生活の質に大きく影響することも少なくありません。


■ 骨盤底筋ってなに?女性の健康を支える隠れた筋肉

骨盤底筋の役割と重要性

「骨盤底筋」という言葉は聞いたことがあっても、実際にどこにあるのか、どんな役割を果たしているのか、イメージしにくいですよね。

骨盤底筋とは、骨盤の底の部分にある筋肉群のこと。ハンモックのように骨盤の出口を覆っていて、主に3つの重要な役割を担っています:

  1. 支持機能:内臓や膀胱、子宮などを下から支える
  2. 括約機能:尿道や膣、肛門の締めつけをコントロールする
  3. 性機能:性的感覚に関わる

これらの機能が低下すると、尿漏れや性交痛、骨盤臓器脱(内臓が下がってくる状態)などの問題につながる可能性があります。

更年期世代のわたしたちにとって、骨盤底筋を意識的に鍛えることは、尿トラブルの予防や改善だけでなく、全身の健康維持にも役立つんです。

骨盤底筋はどこにある?感じ方のコツ

骨盤底筋の存在を実感するには、日常生活でも気づける場面があります:

  • おしっこを途中で止めようとするとき(その筋肉が骨盤底筋)
  • 会陰部(膣と肛門の間)を意識的に締めるとき
  • 「お尻の穴を締める」と意識したとき

ただし、おしっこを途中で止める練習は膀胱に負担をかけるので、あくまで「どの筋肉か確認する」程度にとどめておきましょう。

わたしが骨盤底筋を意識できるようになったのは、ヨガのインストラクターに「お尻の穴を吸い上げるイメージで」と教えてもらったとき。それまで「どこの筋肉?」と分かりませんでしたが、この言葉でピンときました。みなさんも、自分なりの「感じ方」を見つけてみてくださいね。


■ 尿トラブルに立ち向かう!効果的な対策法

骨盤底筋トレーニングの基本

骨盤底筋の衰えが尿トラブルの大きな原因なら、その筋肉を鍛えることが対策の基本となります。骨盤底筋トレーニング(通称:ケーゲル体操)は、医学的にも効果が認められているエクササイズです。

基本のトレーニング方法

  1. 正しい筋肉を見つける:おしっこを途中で止めようとする筋肉を意識する(確認のみ)
  2. リラックスした状態で始める:座った姿勢や横になった状態がやりやすい
  3. 骨盤底筋を5秒間締める:おしっこを我慢するように、または会陰部を上に引き上げるイメージで
  4. 5秒間かけてゆっくり緩める
  5. 10回を1セットとして、1日3セット行う

トレーニングの効果が出るまでには数週間から数ヶ月かかることがありますが、続けることで確実に効果を実感できるようになります。私も半信半疑で始めましたが、3ヶ月ほど続けて「あれ?くしゃみでの漏れが減った?」と気づきました。

日常生活に取り入れやすいエクササイズ

骨盤底筋トレーニングの良いところは、周りに気づかれずにどこでもできること。以下のような日常シーンで取り入れやすいです:

  • 信号待ちのとき:赤信号の間、5〜10回締める
  • デスクワーク中:会議の合間や休憩時間に
  • テレビを見ながら:CM中に集中して行う
  • スマホを見る時間:SNSチェック中にさりげなく

わたしのお気に入りは、電車での通勤時間。座っているときはもちろん、立っているときも「次の駅までに10回」と決めてトレーニングしています。誰にも気づかれないので安心ですし、密かな達成感があります!

おしっこの習慣を見直す

尿トラブルの改善には、排尿習慣の見直しも効果的です。

おすすめの習慣改善ポイント

  • トイレを我慢しすぎない:膀胱に負担をかける
  • かといって、行きたくなる前に「念のため」行くのは避ける:膀胱の容量が減る原因に
  • トイレでリラックスする時間を取る:焦らず、膀胱を完全に空にする
  • トイレの後、もう一度軽く力を入れる:残尿を減らす効果

とくに更年期の影響で膀胱の粘膜が薄くなっている場合、残尿が膀胱炎のリスクを高めることもあります。トイレに行ったら、「もう出ないかな?」とちょっと考えてみる余裕を持つことも大切です。最後の一押しです!

水分摂取は控えるべき?それとも増やすべき?

「頻尿だから水分を控えよう」と考える方もいるかもしれませんが、実はこれは逆効果。水分を控えると尿が濃縮されて膀胱を刺激し、かえって頻尿を悪化させることがあります。

適切な水分摂取のポイント

  • 1日1.5〜2リットルの水分摂取を目標に(個人差あり)
  • 朝、起きたらコップ1杯の水を飲む:腎臓と膀胱の活動を促す
  • 就寝2〜3時間前からは控えめに:夜間頻尿を減らすため
  • カフェインや刺激物は程々に:膀胱を刺激する可能性あり

■ 尿トラブルとメンタルヘルスの意外な関係

不安やストレスが尿トラブルを悪化させることも

メンタルヘルスの状態は、排尿機能にも影響を与えます。不安やストレスが強いと、自律神経のバランスが崩れ、頻尿や尿意切迫感が強まることがあるんです。

とくにうつ状態では、自律神経の乱れやストレスホルモンの影響で、膀胱の過敏さが増したり、骨盤底筋の緊張が高まったりすることも。こうした状態が慢性化すると、「トイレが近いかも…」という不安がさらに尿意を強め、悪循環に陥ることもあります。

わたしも、うつ症状が強かった時期は、なぜか頻尿も悪化。「会議中にトイレに行きたくなったらどうしよう」という不安が先行し、実際にトイレに行く頻度が増えるという経験をしました。メンタルケアと同時に尿トラブルも改善していったのは、単なる偶然ではないはずと思っています。

「見えない不安」を打ち明ける勇気

尿トラブルは、見た目では分からない不安を生み出します。「外出先で漏れたらどうしよう」「会議、時間内まではがまんしたい」など、日常生活に大きなストレスをもたらすことも。

この「見えない不安」は、更年期とうつを抱えるわたしたちにとって、さらに大きな負担となり得ます。でも、勇気を出して信頼できる人に打ち明けたり、専門家に相談したりすることで、大きく改善する可能性があります。

わたしの場合、かかりつけの婦人科医に思い切って相談したところ、「更年期の女性によくある症状ですよ」と優しく言われ、肩の荷が下りました。「自分だけじゃない」と知るだけでも、心理的な負担はぐっと軽くなるものです。


■ 「尿漏れパッド」との上手な付き合い方

尿漏れ用品の種類と選び方

市販の尿漏れ対策グッズは、近年とても進化しています。「おりものシート」とは違い、尿をしっかり吸収・消臭してくれる専用設計になっています。

尿漏れパッドの選び方

  • 吸収量で選ぶ:軽い漏れ用から多量用まで段階あり
  • 形状で選ぶ:下着にぴったりフィットするタイプや、モレ防止ギャザー付きなど
  • サイズで選ぶ:小さめタイプから長めタイプまで
  • 消臭機能をチェック:外出時も安心の高機能タイプも

わたしが使い始めたのは、軽い漏れ用の薄型タイプ。普通のおりものシートと見た目はあまり変わらないけれど、吸収力と消臭効果が段違い。「くしゃみ漏れ」が心配な日に使うと、とても安心できます。


■ 「恥ずかしい」から「ケアしてるよ」へ

尿漏れや頻尿の悩み—なかなか口に出せない「デリケートな問題」ですが、実は40代以降の女性の多くが経験している自然な変化だったのです。

「わたしだけじゃない」とわかるだけでも、心の負担は軽くなるもの。そして、適切な知識と対策があれば、症状は確実に改善できるということも知ってほしいと思います。

更年期とうつを抱えるわたしたちは、心と体の両面でさまざまな変化と向き合っています。尿トラブルも、そんな変化の一つとして受け止め、必要なケアを取り入れていきましょう。

「骨盤底筋を鍛える」「適切な水分摂取を心がける」「必要なら専門家に相談する」—こうした小さな一歩が、日常生活の質を大きく向上させる力になります。

尿トラブルも、更年期もうつも、人生の終わりではなく、新たなセルフケアの始まり。この記事が、同じ悩みを抱える方の一助になれば嬉しいです。

みなさんは、どんな対策をされていますか?良かったら、こっそり教えてくださいね。

「困難な日も、こんなんな日も」

── こんなんさん


※この記事についてのご感想や、あなた自身の体験談などがありましたら、ぜひコメント欄でシェアしてください。みなさんの声が、次の記事の励みになります。

*「こんなんな日も」とは、「こんなん出た」、「こんなんいるー?」など、関西弁から取りました。ただ、管理人は関西人ではありません…。

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管理人
47歳のアラフィフです。42歳で突然の更年期と46歳でうつのダブルパンチに見舞われ、今も心療内科と婦人科にお世話になってます。気づくとホットフラッシュで汗だく、物忘れで「あれ?何しようとしてたっけ?」の連発。体のあちこちの変化に「え〜?」と驚きながらも、なんとか日々を過ごしてます。サイト名は関西弁風だけど、実は関西人じゃありません(笑)。同じような「見えない不調」で悩む同世代の皆さんと、分かち合えたらいいなと思ってます。
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